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「一心寺納骨」と「永代供養」の違いとは?選び方のポイントを解説

2024.10.4

  • 法要
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「一心寺納骨」と「永代供養」は、どちらも故人を供養する方法ですが、その仕組みや特徴には大きな違いがあります。このコラムでは、それぞれの供養方法の詳細を説明し、どのような点で異なるのかを詳しく解説します。

一心寺納骨とは?

「一心寺納骨」は、大阪市にある浄土宗の寺院、一心寺が提供する納骨の形式です。一心寺は「骨仏」で有名で、遺骨を仏像の一部として造立する独自の供養方法を持っています。 ・骨仏とは 一心寺では、一定期間ごとに納骨された遺骨を集め、それらを原材料として仏像を造立します。これにより、遺骨は仏像の一部となり、多くの参拝者に拝まれることになります。 ・費用費用 納骨にかかる費用は、2万円、3万円、5万円のいずれか。 ・宗教的な意義 一心寺の納骨は、遺族が故人を手厚く供養するというより、仏像の一部となることで他者にも拝まれる形となります。そのため、個別の墓石を持つ形の納骨とは異なります。 また、一心寺での納骨には3回の法要が行われます。具体的には、納骨当日の回向(えこう)、年に一度の年次納骨供養大法要、そして仏像が完成する際の開眼供養です。この開眼供養をもって故人は仏像の一部となり、その後はお寺からの法要案内が遺族に届くことはありません。これにより、遺族はその後の供養に関する負担が軽減される仕組みです。 さらに、令和3年より一心寺では遺骨の受け入れ制限が導入され、現在では改装した遺骨や胴骨や全骨の遺骨を受け入れておらず、改葬以外の小骨のみを受け入れています。そのため、誰でも自由に納骨できるわけではなく、事前に条件を確認する必要があります。

永代供養とは?

一方で「永代供養」は、寺院や霊園が故人の供養を永続的に引き受ける方法です。永代供養では、遺族が定期的に供養や墓参りを行う必要がなく、供養の一切を寺院が管理します。以下に永代供養の主な特徴を挙げます。 供養方法 寺院や霊園が永代にわたって供養を行います ・個別のお墓_ 個別の墓石を建てる場合や、合祀墓に遺骨を納める場合があります。合祀墓では他の遺骨と一緒に埋葬される形式です。 ・費用 永代供養にかかる費用は通常20万円~となっており、一心寺納骨に比べて高額になる場合がありますが、供養が永続的に行われるというメリットがあります。 ・遺骨の扱い 多くの場合、遺骨は一定期間個別に安置された後、他の遺骨と一緒に合祀されることが一般的です。 永代供養の大きな利点は、供養の手間が省けることにあります。特に現代では、家族が少なくなったり、遠方に住んでいる場合、墓の維持や供養が難しくなることが増えています。そのため、永代供養は遺族の負担を軽減する一つの解決策として支持されています。

一心寺納骨と永代供養の違い

両者の違いをまとめると、以下のようになります。

一心寺納骨永代供養
供養方法遺骨を仏像の一部として造立寺院や霊園が永代にわたり供養を行う
遺骨の扱い仏像の一部として祀られる個別安置後に合祀されることが多い
法要回数納骨当日の回向、年次大法要、開眼供養(3回)永続的に法要が行われ、案内も届く
遺族の関与開眼供養後は案内が来ず、供養の手間がない供養を続ける必要はない
費用2万円、3万円、5万円20万円~

実践的な選択ポイント:どちらを選ぶべきか?

一心寺納骨と永代供養は、それぞれ異なるメリットを持っています。選択する際には、以下のポイントを考慮するとよいでしょう。 1. 供養の形 一心寺納骨は、仏像として祀られる独特な供養形式です。一方、永代供養は遺骨を個別に安置したり、合祀したりする形式で、継続的な供養が行われます。 2. 手間や管理 供養の手間を最小限にしたい場合、一心寺の開眼供養後は法要案内が来ないため、遺族の負担が軽減されます。永代供養も、寺院がすべての供養を管理するため、遺族に手間はかかりません。 3. 費用 一心寺納骨は2万円~5万円と比較的手頃な費用ですが、永代供養は20万円以上が一般的です。予算に応じて選択することが必要です。 4.法要に対する考え方 「個別に供養を続けたい」「毎年の年忌供養を行いたい」と考える方は、一心寺納骨では3回の法要後、お寺から法要の案内が届かないため、永代供養を選ぶ方が適しているでしょう。一方、一心寺納骨は、仏像の一部として祀られることで、継続的に多くの参拝者から供養されるため、「個別のお墓にこだわらず、手軽に供養をしたい」「自分や家族の負担を軽くしたい」と考える方に向いています。

まとめ:自分に合った供養方法を選ぶ

一心寺納骨と永代供養は、どちらも現代のニーズに応えた供養方法です。一心寺納骨は仏像の一部として故人を供養する独特の形式であり、永代供養は寺院や霊園が長期間にわたって供養を引き受けるものです。いずれを選ぶかは、家族の状況や宗教的な希望、費用面を総合的に考慮し、自分たちに最も適した供養方法を選ぶことが重要です。

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